こんにちは、お元気ですか?LiminalVanillaのばにらぎです。
私は2年前の2022年夏に『マリオネット・パラシュート』というプレイ所要一時間くらいの短編ホラーゲームをリリースしました。
その時は、7月の後半にノベルゲームコレクションとフェスの存在を知り、ここに出してみたい!ということで、
以前から個人的に妄想していた自創作のネタをゲームにして世に出していました。
慣れないソフトに冷や汗を流しながらも約1ヶ月でなんとか完成にこぎ着け、ありがたいことに佳作の記念品をいただいたりしました。
自分でもかなりの爆速で作ったもんだなと思いますが、それを実現できたのはおそらくシナリオ用のネタがもうほぼ出来上がっていたからなんですよね。
(この時の『1ヶ月でゲームを作った』という成功体験が、2年後の私を苦しめます)
しかしそれ以降しばらくはゲ制欲はすっかりおさまり、パルデア地方を駆け回るなどして楽しく過ごしていました。
その間にもマリオネット・パラシュートを遊んでくださる方々がいらっしゃって、
ありがたい気持ちもありつつ、わー盛り上がってるなあ、とどこか他人事のように思っていました。
最終的に5000DLぐらいされていましたね。すごいぜ!(ホント、ありがとうございます)
そして去年の9月頃、ふと『姫カットの成人男性』『狐顔』『アセクシャル』のキャラクターを作りたい衝動に駆られました。突然です。
そうして生まれたのが今作のメインキャラ『双海未明』です。
普段、私の創作は文章のキャラクター設定が先で、見た目は後回しになることが多いのですが、双海に関しては見た目が先でした。
おお、なんかミステリアスで良い!という感じでキャラの設定だけバッチリ固まっていきました。
アセクシャルの登場人物が普通にいる創作をしてみたいと常々思っていたところがあったこともあり、シナリオの構想はどんどん膨らんでいきました。
そして、そして……
膨らみすぎてとっ散らかってしまいました。
やりたいフェチネタを全部いれようと思ったら、まあムリでした(当然)。
ゲームの本編のタイトルは、
略称にアセクの響きを入れたかったので、仮タイトルは『焦って砕ける』でしたが
主人公と双海がどちらも最初の恋愛を失敗しているため『初恋焦って砕けたら(あせくだ)』というものに変更されました。
シリアスだけど未来にちょっとだけ希望を感じさせるタイトルになったと思ってます。
そのタイトルロゴもプロの方にエモい感じの文字を描いていただきました。スゴい~
「主人公は専門学校の生徒で、彼女が過ごす一年間を描いた物語にしよう」と定めたのもこの辺り。
双海はその専門の臨時の講師。
結局、その学生の一年を描いたシナリオをまとめるまで実際に一年近く掛かったんですよね。本当に大変でした。
もちろんずっとぶっ通しでやってたわけでなく遊んでた時期もありますけど、
最後の2ヶ月ぐらいはホントに平日仕事から帰った後と土日もほぼ休まずゲ制作業をしていました。
そんな生活を続けていたものですから、制作末期には、もう嫌だ!早く終わらせたい!!もう二度とやらん!!!と本気で思いました。暴れそうでした。
でも今はまた何か作りたくなってます。そんなもんですよね。
◆◆◆
実はこの文章を打ち込んでる時、まだ『初恋焦って砕けたら』は世界にリリースされてません。
今は私自身が通しでプレイしたのと、信頼できるフォロワー様数名にテストプレイをしていただいただけです。
そして、疲労困憊だった私がまたなにかを作りたくなれた理由は、
まさにそのテストプレイヤーの方から早くもプレイの感想をいただけたからなんです。
「(私のゲームを遊んで)自分も何か作品を作りたくなった」というご意見も。
本~当にうれしい
もうこれだけで満足かもしれません。
私にとってゲーム作りは、自分の脳内にしかない妄想を取り出して人に見せるための行為なのですが、リリース前にもう元が取れちゃいました。
……元が取れたと言えば、ゲスな話ですが、今回は色んな要素を外注しています。
前回はほぼ全てを自作かフリー素材で済ませましたが、
今回は『タイトルロゴ』『背景用の一部イラスト』『キャラクターボイス』を他のクリエイターさん達に依頼しました。
(あと、ついでに特定のキャラクターの方言も監修してもらいました)
ぶっちゃけこれだけで数万円掛かっています。フリーゲームなのに?!
赤字じゃん!と思われるかもしれませんが、まあ、その通りです。
しかし私は全く後悔しておりません。趣味ってお金掛かるもんですから。
旅行が趣味の人に『旅行しても儲からないし赤字じゃん』とは言いませんよね。それと同じだと思ってます。(個人の感想です)
自分を満足させるにはそれなりの対価が必要な時もあるということです。
ただ、外注出来るところはしたものの、立ち絵やスチルはすべて私が描いておりますし、本当にしんどかったけれどシナリオも1から私が書きましたので、
『これは私のゲームだ』という体裁や、私のちっぽけなプライドも保てています。ちょうどいい塩梅だったと思っております。
(後半スランプに苦しんだときはスチルも誰かに描いてもらいたくてたまらなかったですが、自力でなんとかしました)
本編の内容についてのあとがきなども、少し時期を開けて書けたらと思っております。
では本日はこの辺りで失礼いたします
ばにらぎ(LiminalVanilla)